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「丁寧に無視する」

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先日、福岡市博物館で開催された「ジブリの大博覧会」を観に行きました。
これまでのアーカイブだけでなく、制作に纏わる膨大な資料や実物大の王蟲の展示など、
圧巻の見応えだったのですが、その中で印象的な言葉を見つけました。

それは、ジブリ映画のキャッチコピーを制作されている糸井重里さんとジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんのやりとりの中にありました。
FAXで、糸井さんのコピー案に対して、まだ周りに確認を取れていないと返信した書面には、 
まだ周りに確認は取れていないが、丁寧に無視するつもりです と書かれていました。

「丁寧に無視する」 その言葉を見た時、なんと適切な表現なのだろうと感じました。


私自身の仕事において、依頼をお受けするにあたり、クライアントからのご意見やご要望をヒアリングし、それらを整理していきます。
デザインは一つのコミュニケーションツールなので、目的や伝えたいことを明確にしておかないと受け手には届きません。
コンサルトのような関わりとなりますが、現状の問題点や目指す地点、現場の声やお客様の声、ご担当者のご意見、会社としての方針などお伺いし、
何が必要で、何が不要かを整理し、核となるものを導き出していきます。クライアント自身、話をしていく中で、次第にそれらがクリアになっていくようです。

ですが、時に、特に大きな組織体の企業の場合、ご担当者の方が社に戻り各部署や関係者から様々な意見が出ると、核がぶれ、進むべき道が見えなくなってしまうことも少なく
結果、窓口担当の方から、それぞれの意見をうまく取り入れてほしい、相反する意見の折衷案を提案してほしいといったご相談をいただくことがあります。
安易に皆の意見を取り入れてしまうと、中途半端なものとなり、伝えたいことが伝わらなうなってしまい、本来の目的を見失ってしまいます。
ですから、もちろん、そのような時は、今出ているお声をお伺いし、再度、本質となる核をお伝えしていくのですが、
その折によく聞くのが、スタッフの意見を無視できないといった声。様々な意見を取りまとめるご担当者の立場を考えると、
私自身、どうお伝えすれば良いかと考えてしまうこともしばしばでした。

今出ている意見を“無視する”というのは、その意見を無下にする、そういったニュアンスがあるのかもしれません。
ですが、無視=無下ではないのです。
丁寧に耳を傾けながらも、その中から今回必要なものを選別する。丁寧に捨て、核を導き出す。


「丁寧に無視する」 。
私もそういった姿勢で、意見を無視し本質となる核を導き、クライアントの目指すべき姿を共有していけたらと思っています。

clakdesign/ckd
福岡・東京 デザインスタジオ


Kaoru Hirota